ブログ
4.292025
高度専門職ビザとは?メリット・取得要件
日本で働きながら、より安定した生活を目指したい方、家族と安心して暮らしたい方、将来的に永住権を取得したい方へ。
そんな希望をかなえるチャンスが広がる在留資格、それが「高度専門職ビザ」です。
学歴、職歴、年収、日本語能力など、総合的な能力を評価して取得できる特別なビザであり、数多くのメリットが用意されています。
この記事では、高度専門職ビザの特徴や取得するメリット、具体的な要件について、ビザ専門の行政書士が、わかりやすく解説していきます。
高度専門職ビザとは?
高度専門職ビザ(在留資格:高度専門職)は、2015年に本格導入された制度で、特に高い学歴や職歴、技術・知識を持つ外国人材を優遇的に受け入れるために設けられた在留資格です。
「ポイント制」を採用しており、学歴、職歴、年収、日本語能力などを総合的に評価し、一定のポイント(70点以上)を満たすと認定されます。
このビザは、単なる就労ビザとは違い、日本での生活や仕事においてさまざまな優遇措置が受けられるのが大きな特徴です。
高度専門職ビザのメリット
高度専門職ビザには、通常の就労ビザ(例:技術・人文知識・国際業務)と比べて次のようなメリットがあります。
1. 永住権申請が大幅に早まる
通常、永住権を申請するには10年以上の日本滞在が必要ですが、高度専門職ビザを取得した場合は、最短1年(条件あり)または3年で永住申請が可能になります。
2. 在留期間が「5年固定」
通常のビザでは1年、3年、5年と在留期間が分かれていますが、高度専門職ビザは一律「5年」が付与されます。
3. 家族の帯同が認められる
配偶者の就労が認められたり、親(条件あり)や家事使用人(条件あり)の帯同も可能です。特に親の帯同は通常のビザでは認められていない大きな特典です。
4. 複数の活動ができる
通常は、ビザの種類によって活動内容が限定されますが、高度専門職ビザでは一定範囲内で複数の活動(例えば経営と技術職)を同時に行うことが認められます。
5. 入国審査や在留手続きが迅速化
高度専門職に認定されている外国人は、空港での入国審査がスムーズになったり、ビザ更新手続きが簡略化される優遇措置を受けられます。
高度専門職ビザの3つの区分
高度専門職ビザは、大きく次の3つのカテゴリーに分かれています。
区分 | 内容 |
---|---|
高度学術研究活動(高度専門職1号(イ)) | 大学や研究機関で研究・教育活動を行う者 |
高度専門・技術活動(高度専門職1号(ロ)) | エンジニア、コンサルタント、通訳など専門技術職に従事する者 |
高度経営・管理活動(高度専門職1号(ハ)) | 企業の経営者や管理職として活動する者 |
それぞれの活動内容に応じた要件があり、ポイントの加算要素も異なります。
取得に必要なポイントとは?
高度専門職ビザは、ポイント制によって認定されます。
主な加点項目は次のとおりです(例:高度専門職1号(ロ)の場合):
- 学歴(例:修士号+20点、博士号+30点)
- 職歴(例:職歴10年以上+15点)
- 年収(例:年収800万円以上+40点)
- 日本語能力(例:日本語能力試験N1合格+15点)
- 年齢(例:29歳以下+15点)
これらを合算して70点以上で申請可能になります。
※ポイントの詳細は出入国在留管理庁の公表資料(ポイント表)に基づきます。
公式情報:ポイント評価の仕組みは?
よくある質問(FAQ)
Q:高度専門職ビザはどのように申請しますか? → 通常の就労ビザと同じく、入国管理局(出入国在留管理庁)に申請しますが、ポイント計算表など特別な書類が必要です。
Q:ポイントが足りない場合はどうすればいいですか? → 学歴取得、年収アップ、日本語能力の向上などによりポイントを加算できる可能性があります。
Q:高度専門職2号とは何ですか? → 高度専門職1号として3年以上活動後に、さらに自由度の高い「高度専門職2号」への変更申請が可能です。2号になると在留期間が無期限となり、ほぼ永住者に近い権利が得られます。
【まとめ】高度専門職ビザはキャリアアップの近道!
高度専門職ビザは、日本でキャリアアップを目指す外国人の方にとって、とても有利な在留資格です。
とくに永住権の早期取得、在留期間の安定、家族の帯同など、多くの面で優遇を受けることができます。
ポイント制や申請要件には少し複雑な部分もありますが、条件を満たせば得られるメリットは大きく、将来の選択肢が大きく広がります。
少しでも興味がある方は、まずはご自身のポイントを確認し、必要な条件がどれくらい揃っているかをチェックしてみてください。
制度は今後も変更される可能性があるため、常に最新情報を確認すること、そして専門家に相談することが安心して申請を進める第一歩になります。
お問い合わせ

ビザ申請や帰化手続きに関するお悩みは、どうぞお気軽にご相談ください。心を込めてサポートいたします。